紹 介
マジックとは古代からの奥深いアートとして、幅広い表現をもたらしてきました。
繊細なクロースアップから、迫力のイリュージョンまで、それぞれが違った魅力を放っています。
ことにクロースアップマジックにおいては、マジシャンはカードやコイン、ルービックキューブなど、日常的に馴染みの深い品々で奇跡を起こし、観客に深い感動を与えます。
中でもコインマジックは、強烈なビジュアルをもたらしますが、同時に高度なテクニックを要し、実用的なルーティンを習得するのがとても難しく手を出しづらい分野と考えられ、敬遠されがちなジャンルとして認識されてきました。
そんな中、それらの手練的難易度とマジシャンの負担を下げる格好のツールとして、ギミックコインという物が世に誕生しました。
「良い仕事は良い道具を手に入れる事から始まる」とも言われます。
ギミックコインとは、まさにマジシャンにとってのそんな「道具」とも言えます。1847年にJ.N ホフジンサーによって発明されたシェルコインをはじめ、エディー・タイテルバームとフリップ・ポストマによって70年前に生み出されたフリッパーコインまで、マジシャンにとっての最高の道具として根付いています。
様々な「道具」が登場するにつれ、マジシャンたちはコインが瞬時に指輪に変化するといった視覚的なコインエフェクトを追求するようになりました。中でも、ゆっくりと貫通するエフェクトは最も不可解なものと言えるでしょう。ある物体がゆっくりと別の物体に融合し、貫通していくこの光景は、観客の物理法則を覆し、一生忘れられないものとなるでしょう。ラファエル・ギャフスの職人、ルチアーノ・チュンの視覚的なコインエフェクトは、クリエイティブマジックの神トバイアス・ドスタルや、才能あふれるスペインのコインマジシャン、ルビでさえ「これは今まで見た中で最高にクールなコインマジックだ」と絶賛するほどです。
これらの事はマジック愛好家の皆さんならご存じの方も多いでしょうから、本題に入ります。
約5年前、ジョー・ギバン氏の作品に触発され、ルチアーノ・チュンは初めてカンフーコインのパフォーマンス動画をInstagramに投稿しました。
この投稿はたちまち大きな注目を集め、世界中の愛好家から問い合わせが殺到しました。しかし、ルチアーノ・チュン氏自身は、このバージョンはまだ完成度が低く、販売するには物足りないと考えていました。まだ何かが欠けており、コインその物の完成度にも満足いっていなかったのです。その上、小さな動きを隠すために大きな動きが必要だったため、効果自体が大幅に弱まっていました。
5年間の改良を経て、ルチアーノ・チュンはコインの様々な側面から着手しました。
- コインの互換性
- 他に余分な物を使わない即興パフォーマンス
- パフォーマンス前の両面検め
- コインの厚さの変更
- コインの縁上下を指先のみで保持するクリーンさ
- 超タイトフィット処理
- ワイヤーカット技術での精密な細工
ついに彼は最適解に辿り着きました。
特徴:
余分な物を使わない即興性:
これまでのコイン貫通現象においては、タバコやペンなど、コイン以外の物を使う必要がありました。これはコインのギミック部の開閉の瞬間を隠す役割を果たしていたのと同時に、コインを完全にクリーンに見せられないという点がありました。
カンフーコインでは、そうした他の品物をつかわず、コインと指だけでクリーンな貫通現象を行う事が可能になりました。
両面検め:これまでのコイン貫通ギミックでは、両面検めができないタイプの物が多く、その理由は丁番式のギミック構造の為でした。カンフーコインでは、演技の前、最中、そして演技後、常にコインの両面を見せる事が可能です。貫通後に穴が開くという演技スタイルの場合、観客にコインを指から抜き取らせる事も可能です。
厚みとフィット:
このタイプのギミックにおいて、多くのマジシャンが気になるのは、厚みと境目の精度だと思います。
ルチアノ・チュン氏はこれまでの丁番式に代わる分離式を採用し、凹面凸面のフィットを完璧な物に仕上げました。この方式により、分離式ギミックが合体した時の厚みが通常のコインと全く同じになっています。またコインの裏表も全く違和感や歪みのないフラットな仕上がりとなっています。
貫通部の精度:ここは最も難関でした。幾多の検証を経てルチアーノ・チュンはハーフダラーがすべての面においてこの現象に最適であるという結論に達しました。
ポジション選定:今手元にハーフダラーがあったら手に取ってみてください。貫通部の細工を見えにくする最適のポジションはイーグル面中央の放射状の部分という。この模様のステルス効果を利用することで、ギミック結合時の模様の合わせを気にする必要がほぼないと言えるでしょう。実際のパフォーマンス環境においては、模様のズレなどほとんど視認不可であり、マグネット式特有の音も気にする必要がありません。
サイズ選択:貫通部分のサイズは平均的な指のサイズにフィットするよう、注意深くデザインされており、シガースルーやペンスルーのような制限もなく、いつでもどこでも気軽に演じることができます。
ハンドリング:ジョー・ギバンスタイルに代表される古の方法では、マジシャンは2枚のコインを隠したり絶えず持ち替えたりというスライハンドによるものでした。カンフーコインはこれらの手練をほとんど必要とせず、簡単に行えます。1枚のコインをポケットや小銭入れから取り出し、裏表を検めてすぐに演技を始められる上、終始2本の指で上下の縁を摘まむハンドリングで常にクリーンさをアピールできます。その2本指を持ち変えるのは、最後の瞬間のみ、その後すぐにコインを観客に手渡す事ができます。最初から最後まで、常にナチュラルでクリーンなハンドリングでの演技が行えます。